ランドスケープデザインってなに?
このブログのタイトルの一部であるランドスケープデザインという言葉について、まずは私の考えを書いていこうと思います。
言葉の定義
英語ではブログタイトル通りlandscape designと書きます。
landscapeは日本語に訳すと景観、風景、地形や地勢という意味を持ち、designは設計、計画、構造などといった意味を持ちます。
2つの単語を単純に合わせると、風景設計といったところでしょうか。
大まかな言葉のイメージとしてはこんな感じでよいかと思います。
また、実際にランドスケープデザインを仕事としている人のことをランドスケープアーキテクトと呼びます。アーキテクトは英語でarchitectとなり、日本語訳すると建築家、設計者となります。ランドスケープアーキテクトで風景設計者ですね。
ランドスケープアーキテクトという言葉は1859年にマンハッタンにつくられたセントラルパークを設計したフレデリック・ロー・オルムステッドが最初に公式に名乗った人物だと言われております。
参考文献
「テキスト ランドスケープデザインの歴史」武田史朗、山崎亮、長濱伸貴編著 学芸出版社2010
実務としてのランドスケープアーキテクト
実際の職能としてのランドスケープアーキテクトという言葉は、とても幅広いです。
戸建住宅の外構やお庭などの小規模スケールから、公園や広場・教育施設の園庭などの中規模スケール、都市計画などの大規模スケールまで、ランドスケープアーキテクトはその空間の大小にとらわれずデザインします。
お庭や植栽に特化して関わっている人を造園家と呼んだり、住宅外構スケールのデザインを専門とする人をエクステリアデザイナーと呼んだりもしますが、今の時代それらの言葉の示す範囲は曖昧になってきているように感じます。
そもそもランドスケープアーキテクトの日本語訳として造園家と呼んでたりもしますし、日本の歴史から見たらむしろ造園家という肩書の方が馴染み深いものがあるようにも感じますが、上記のような幅の広い職能を指すときはランドスケープアーキテクトと呼称する方がしっくりくるように思います。
結局のところ、どう呼ばれようとも(自称しようとも)やっていることの内容はオーバーラップしあって溶け合っている状態なのだから、そこにこだわらなくてもいいかなと思っています。
私自身、5平米に満たないお庭のデザインから8,000平米の広場のデザインまで経験しておりますが、それらの異なるスケールを自在に横断して設計業務ができるのがランドスケープアーキテクトの面白いところであり、魅力の一つだと思います。
ランドスケープデザインとは
はじめの議題に戻りますが、上記のように色んなスケールで空間のデザインすることを職能としていることから、一言で説明するのは難しいです。
大雑把に言ってしまうと、「見上げたときに空が広がっている場所」でのあらゆる空間デザインを要素として持っている職能かと思います。
じゃあ屋内の緑化デザインはどうなんだとか、地下の空間デザインはどうなんだとかそれもまたツッコミどころがでてきてしまいますが、 基本的な職能の範囲としてはこんなな感じでふんわりと捉えております。